【何もない昼下がりに】
いつか過ごしたことがあるような、何にもない休日だ。
恐ろしいほどにみんな何かをすることもなく、
ただただ生きている。
なんのために生きているのかなんて考える必要もなく、
なにかをこの家、地域、国、世界、地球に残して死ぬ必要すらないのだ。
天気がいい。
なんで天気がいいんだ。誰の為なんだ。
なんのために生きるのか、だれがこの地球に生命なんて作ったんだ。
本当にわからない。いや、あるからもういいんだけど、、、
デカルトが言ってた「我思う、ゆえに我あり」ってこういうことなのかな。
あー。初めて分かった気がする。
きっとわかってなくても今までで一番納得してるな、この言葉の意味。
久々に過ごす家族との時間。
いつもの休日ってなんだったっけ。もう覚えてもいなかった。
過ごし方なんてめったに考えなかった。
何もないってこういうことか。焦った。
みんなは自然とリビングから去り、個々の部屋に向かう。
一人で携帯の画面をじっと見つめるんだ。
なにも生まれない一日。恐ろしいほどに堕落はすぐそばにあって、私は何も見たくない。誰かが一人でいて寂しければいつでもとりあえずそばにいて。これは自分が孤独であることの表れで孤独が凄く怖くなる。
自分の居場所は自分が作るものかもしれないけど、
それは違うかもしれない。
いつも気づかないけれど周りの誰かが作ってくれるものなんだ。
いつもありがとう。